2010年8月23日月曜日

頑固者+ナノテク=恥ずかしがり屋

今日は研究のことについて少しだけ書いてみようと思う。

僕の研究は、「燃焼+ナノテクノロジー」である。
ナノテクノロジーという名前がつくと、
ホットな話題ということでお金が取りやすいのかもしれないが
正直、この組み合わせは、やや強引な組み合わせである。

具体的には、アルミニウムを燃やしている。アルミ?燃えるの?
と疑問に思うかもしれないけど、とってもよく燃えるのである。
体積あたりでガソリンよりも2倍以上の熱を放出するので、
ガソリンタンクにアルミを詰めこめば、単純計算で車は2倍以上走るのである。

それだけではなくて、水をかけてもなかなか消えません。
かけた水が高温で燃えてる金属によって、水素と酸素に分解されてちゃって、
その水素が引火してもっと燃える事もある。

同時多発テロの時、実は前もって金属の粉を建物仕込んでおいて、
その金属が燃えたために、あれだけ大規模な建物の崩壊が起きたという説すらある。
その説は本当かどうかわからないけど、
金属は一度火が付けば、なかなか「情熱的」なのである。
実際、ロケットの推進剤や爆弾とかに使われている。

ところがそんな金属にも弱点がある。それは、なかなか火がつかないのである。
一度火が付けば楽なのだが、火をつけるまでが大変「頑固者」なのである。

そこで火を簡単に付けるために、ナノテクを使うのである。

方法としては通常の大きさの金属の粒ではなくて、
とても小さな粒(ナノ粒子)を使って、燃やすのである。
でもそれって、どれぐらい簡単に燃えるかって?


実は、写真を取るときのカメラのフラッシュにたかれるだけで、恥ずかしくて燃えてしまうのである。


これぞ、究極の「萌え」である!
(あれ?不思議だなぁ。ここ笑うところだよ。
はい。もう一度読みなおして。)



「頑固者」から「恥ずかしがり屋」に変身である。
つまり「頑固者+ナノテク=恥ずかしがり屋」である。
え?研究テーマが強引なら、説明もやや強引になってしまった。

もちろん普通のアルミの粉の大きさでは火がつきません。
小さな金属の粉を使うことで、光をより吸収しやすくなっている。
従来の燃焼メカニズム(拡散)ではない、
新たなで燃焼メカニズムが起きているというのが僕の仮説である。

拡散で制限されてしまう様々な反応速度の上限を、
このメカニズムをうまく利用できれば、もっと早く反応させることができるかもしれないよ
というのが僕の研究の売りである。

現在、特許申請中!